ニューヨークはマンハッタンにある高さ319mの超高層ビルです。1930年に竣工し、当時は世界で一番高いビルでした。ステンレスでできた鱗状の尖塔と白い外壁が特徴的で、アール・デコ建築の最高傑作と言われています。
去年10月から制作していましたが、このほどようやく完成しました。
土台含め縦16ポッチ、横17ポッチあります。
特徴的な尖塔は主に1/4ラウンドタイルで再現。外壁はグリルタイルやプレートの積み重ねで再現しました。
道路にはニューヨークらしくタクシーを配置しました。
また「24046 エンパイア・ステート・ビルディング」と縮尺を合わせています。
高さはもちろん太さまで写真や設計図を参考に制作しました。
今作では、外壁や尖塔の鱗状の模様といったミクロな点から縮尺というマクロな点までこだわって制作しました。また、今まで以上に内部構造にもこだわりました。
特に以下の三つです。
無駄のないクールな組み方、本家アーキテクチャのようなトリッキーな組み方、例え振り回しても崩れないほどの強度。
制作期間が約4ヶ月もかかったのは、これらを反映させた組み方にするためです。
最終的に思いついたのは、ビルの構成を赤い線を境に上下で大きく二つに分け、それらをしっかりと接合するというもの。
線から上の部分はこのように組まれています。
断面は5×5の正方形でできています。
端はブロックの積み重ねで再現。
中央はタンの両面スタッドブロック、新濃灰の1×1逆ブラケット、白の1×2逆ブラケットに新薄灰のプレートを貼っていて、この上部分だけでも非常に強度があります。
一方で下部分はこのようになっています。
一見ごちゃごちゃしていますが、一つ一つのパーツに意味があり、無駄な組み方をしていないという自負があります。
これに上部分を乗せーー
ーー下部分にあるタンの両面スタッドブロックに1×12黄ブロックを接合。その上から新薄灰のプレートを貼り付けることで、上部分と下部分が頑丈に接合されます。
下部分にほとんどポッチはないのにしっかりと接合されいてます。本家ほどではありませんがトリッキー、且つクールでお気に入りの組み方です。
また、下部分の側面、段のようになっている部分は前、後ろ、側面の3パーツのパネルで構成されています。それぞれ接合するようになっているので下部分の強度をさらに高めています。
まとめると、建物の中央は建物全体を繋ぎ、端は側面を繋でいます。そしてそれらが内部で二重、三重に組まれています。
おかげで例え振り回してもびくともしない強度があります。
制作している最中、これほど"製品"を意識したのは初めてです。それらしい組み方や目に見えない部分にも今まで以上にこだわりました。
少し時間はかかってしまいましたが、これ以上ない納得のいく作品になりました。