LIFE LOBrick Smithのレゴ日記

スミスのLEGO制作記

レゴでいろいろ作ってく

横浜

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横浜

江戸時代までは小さな港町でしたが、幕末に横浜港が開港されたことで文明開化と共に発展。

1980年代からは「横浜みなとみらい21」として大規模な再開発が行われ、今では現代的な超高層ビルと歴史的建造物が入り混じる異国情緒あふれる港街です。

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全長34ポッチ。海側から見た際の景色になっています。

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左は歴史的建造物が多く残る関内、右は超高層ビルが立ち並ぶ横浜みなとみらい21地区を再現しています。

奇しくも「上海 21039」のように左から右へ街の発展を描いたようになりました。


登場するランドマークは左から以下の13個。

・横浜中華街

横浜市開港記念会館

横浜税関本関

・神奈川県本庁舎

横浜マリンタワー

日本丸

横浜ランドマークタワー

汽車道

クイーンズスクエア横浜

・コスモロック 21

・ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル

横浜赤レンガ倉庫

 

横浜中華街

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東アジア最大の中華街。

牌楼(門)と通りを再現しました。

スケールの都合上、細かな再現はできませんが、それでも中華街らしさを演出しようとトランスオレンジや赤、黄色などのパーツを使って雰囲気重視で制作しました。


横浜市開港記念会館

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「ジャックの塔」の愛称で親しまれている記念館。

ランドマークタワーなどの超高層ビルなどとの縮尺の都合上、小さく作らざるをえませんでしたが、その割にはなかなか上手く特徴を捉えて再現できたと思います。

エンジと白のバランスや窓の再現などは東京駅を作った経験が活かされました。


ちなみに「ジャックの塔(横浜市開港記念会館)」「クイーンの塔(横浜税関本関)」「キングの塔(神奈川県本庁舎)」の愛称は、横浜港に入港する船の外国人乗組員がトランプのカードに例えて名づけたといわれています。


横浜税関本関

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愛称は「クイーンの塔」

特徴的な塔は高さ51mもあり、竣工当時(1934年)は神奈川県で一番高い建物でした。

構造がシンプルで色もほぼ一色であったため、特に悩まず制作することができました。

特徴的な斜めの構造を利用して横浜市開港記念会館と神奈川県庁本庁舎のラインを繋げ、「ジャック」「クイーン」「キング」を一つのまとまりとして表現する役割になっています。

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神奈川県本庁舎

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愛称は「キングの塔」

こちらも形がシンプルで色も階によって塗り分けられていたので非常に作りやすかったです。

東京駅や国会議事堂などの近代建築を制作した際、その細かな装飾の再現に悩まされましたが、むしろこれくらいのスケールの方がデフォルメが効くので作りやすいと感じました。


横浜マリンタワー

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山下公園に隣接する横浜港を象徴する高さ106mの灯台

現在は灯台としての機能はありませんが、竣工当時は世界で最も高い灯台でした。

主に望遠鏡パーツで再現、上にいくにつれ徐々に細くなる円柱というレゴ的には作りにくいタイプの建造物ですが、このサイズならデフォルメがとても効きました。


日本丸

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航海練習船として建造され1930年に進水。その美しい姿から「太平洋の白鳥」や「海の貴婦人」など呼ばれました。

今では国の重要文化財に指定されています。

たったひとつのパーツでの再現という荒技ですし、これを単品で見たら日本丸と思う人は誰もいないと思います。しかし、このスカイラインの中で見ればきっと分かってくれるはずです。

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横浜ランドマークタワー

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文字通り横浜のランドマーク。

高さは296mもある日本で3番目に高い超高層ビルです。

灯台」をモチーフにしたデザインで重厚感があり、個人的に非常に好きな超高層ビルです。


制作当初はシンプルな構造で、色も一色だし作りやすいだろうと高を括っていました。

しかし、どうしても下の写真のようにのっぺりとして見えてしまい不本意な再現となってしまいました。

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その後、建物全体が大きく三つのブロックに分かれていることに着目、最近登場したブラケットパーツなどを使って組み方を変更。また、プレートの積み重ねで表現していた窓は縮尺が合っているように見えなかったため、横断歩道のタイルを使って再現することにしました。

おかげでディテールの再現はもちろん、スケール感や威厳のある雰囲気が出せたと思います。

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汽車道

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桜木町駅前と赤レンガ倉庫のある新港地区を結ぶ遊歩道。

もともとは「ウィンナープロムナード」と呼ばれる貨物路線でしたが、1989年に開催された横浜博覧会では桜木町駅付近から山下公園まで臨時列車の運行が行われるなど、貨物路線以外でも使われました。

博覧会終了とともに取り壊される予定でしたが、住民の強い要望によって残され、その後公募によって「汽車道」と名付けられました。f:id:brick_smith4423:20240325190144j:image


制作当初は登場させる予定はありませんでしたが、作品の全体像が見えてくると「絶対にあった方がいい」と強く思うようになり、再現しました。

主に1×1スロープとグリルタイルだけでの表現ですが、この小さな汽車道横浜みなとみらい21という街らしさをぐっと高めてくれました。

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クイーンズスクエア横浜

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「波」を模したデザインの3棟の超高層ビル。ショッピングモールやホテルで構成されています。

何度か現地に足を運び、それぞれの高さや窓の色などを確認しました。「百聞は一見にしかず」と言うように、やはり写真で見るより実物を一目見た方がどう作ればいいのか分かります。


コスモロック21

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みなとみらいの景色を一望できる観覧車。

竣工当時は世界で一番大きな観覧車でした。全高は112.5mで時計機能付きの観覧車としては今でも世界最大です。

当初は横浜博覧会のアトラクションとして、現在のクイーンズスクエア周辺に建設されました。会場内で最も人気が高かったことから残されることが決まり、「よこはまコスモワールド」のアトラクションとして組み込まれ、その後、横浜みなとみらい21の再開発により現在地へ移築されました。


制作当初は「ロンドン 21034」のロンドン・アイのようにホースを曲げて再現しようとしていましたが、それではどうしてもビル群との縮尺が合わず、違和感が出てしまいました。

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そこで同じようにロンドンの風景を再現した「ロンドン マグネット 854012」でのロンドン・アイで%75937パーツを使用していたことを思い出し、組み方を変更しました。

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本作のコスモロック21の再現としてはこれが正解なのだと確信しているのですが、"思い出して"この組み方にしたのではなく自分で"思いつき"たかったです。

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ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル

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「ヨットの帆」を模した外観が特徴的な高級ホテル。


他の似たような建造物、例えばブルジュ アル アラブ ジュメイラと比べても非常にシンプルな形をしているので、組み方もこれ以上ないほどシンプルにしました。

ヒンジプレートを使って角度がついていますが、両面ともしっかり台座に固定されるようになっています。


横浜赤レンガ倉庫

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1号館と2号館の2つの建物からなる横浜港の象徴するような倉庫。

1911年に奥の2号館、1913年に手前の1号館が建てられました。1923年の関東大震災では1号館が半壊し、その後縮小して復旧されました。

現在では商業・文化施設としてリニューアルされ多くの人に愛されています。


制作当初は窓や出入り口の雰囲気だけでも表現しようと側面スタッドブロックで再現しましたが、ビル群との縮尺の違いに違和感が強く出てしまいました。

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悩んだ末、エンジ色の壁と灰色の屋根さえあれば赤レンガ倉庫として認識できるだろうと考え、プレートとスロープパーツだけで再現することにしました。

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本作で最も気をつけた点は二つあります。

一つは横浜みなとみらい21の景色の再現です。

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ドラマやCMなどで横浜を紹介、想起させるときに必ずと言っていいほど使われるこの景色。多くの人の記憶に残っている分、それを丁寧に再現することです。

建物ではない日本丸汽車道を登場させたのもそのためです。


また、「灯台」をモチーフにした横浜ランドマークタワー、「波」をモチーフにした横浜クイーンズスクエア、「ヨットの帆」をモチーフにしたヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルの三つのランドマークは全体で「港」を表現しています。

それらが本作でもそう見えるよう配置やそれぞれの高さには気をつけました。

 

もう一つは歴史的建造物の再現です。

なんといっても文明開化の街。日本の開国や発展を支えた歴史的建造物は必ず入れようと考えました。

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1910年代建てられた赤レンガ倉庫や1934年に建てられた横浜税関本関、貨物列車が走った汽車道まで横浜を代表する歴史的建造物を小さいながらも手を抜かずにそれらしく見えるよう再現したつもりです。


制作当初はそれぞれのランドマークの縮尺が合わず、全体的に違和感が漂っていましたが、赤レンガ倉庫とコスモロック21の縮尺を変えたところ途端に雰囲気が変わりました。

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その後は次々とアイデアが湧いてきて一気に完成まで辿り着けました。

一つのアイデアでここまで制作が大きく進展したのは初めてです。

 

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本作を俯瞰して見て最も気に入っている箇所は「灯台」の配置です。

本作は左が「陸地」。右が「海」をイメージして作りました。その境目にかつて灯台であった横浜マリンタワー灯台をイメージして作られた横浜ランドマークタワーを配置するという洒落たことができました。

そして横浜ランドマークタワーから始まる「灯台」「波」「ヨットの帆」をイメージした各建物もあり、作品全体で一つの「港町」を表現できたと思います。