完成しました。
東京
400年以上前に幕府が開かれて以降、日本の首都として発展し続け、現在では1300万人が暮らす世界有数の大都市。関東大震災や太平洋戦争で焼け野原となりましたが、その度に復興遂げた不死鳥のような街です。古き良き伝統が受け継がれている一方、流行の発信地でもあります。
去年、その景観を再現した製品「東京 21051」が発売されました。その製品版と改造版を比較すると。
東京タワー、富士山、スカイツリーの位置はほぼそのままですが、五重塔とモード学園コクーンタワー、東京ビッグサイトをやめ、代わりにレインボーブリッジと浅草寺を再現しました。
一方で個人的に製品版最大の長所である全体の鮮やかさを残すため、桜を全体に配置したり、渋谷スクランブル交差点や浅草寺の色使いには気をつけました。
それぞれに再現された名所は以下の通り
製品版
1.五重塔(?)
2.東京タワー(港区)
3.モード学園コクーンタワー(新宿区)
4.千鳥ヶ淵(千代田区)
5.富士山
6.スクランブル交差点(渋谷区)
7.東京スカイツリー(墨田区)
8.東京ビッグサイト(江東区)
改造版
1.千鳥ヶ淵(千代田区)
2.東京タワー(港区)
3.スクランブル交差点(渋谷区)
4.レインボーブリッジ(港区)
5.東京湾
6.富士山
7.浅草寺(台東区)
8.東京スカイツリー(墨田区)
こうして見るとそこまで再現された建物が変わっているわけではありませんが、レインボーブリッジがあるためかなり印象が違います。
そんなレインボーブリッジを登場させた理由は私のイメージする東京が下の画像のようなものであったからです。
江戸時代から関東の食と文化を支えた東京湾。戦後復興のシンボルとなった東京タワー。拡張を続ける東京の埋立地に架けられたレインボーブリッジ。各時代を象徴するような東京の名所が一枚の写真に収められています。
スカイラインシリーズで東京を再現するなら、この形が理想だろうと強く思っていましたからです。
それでは個々の建造物の紹介です。
製品版でも再現されていた千鳥ヶ淵。
改造版では作品中央にレインボーブリッジを再現したため、東京タワーの麓に場所を変更しました。また門(清水門か田安門)は組み方を少し変えました。
東京タワー
個人的に東京一のランドマークと感じる東京タワー。
製品版では歪だったトップデッキから下のシルエットを大きく改造。クリップ付きプレートを使ってシルエットを整え、グリルタイルを使って鉄骨感を演出しました。
渋谷スクランブル交差点
「世界一有名な交差点」と言われる渋谷スクランブル交差点。
コロナ前は外国人観光客が何度も往復して写真や動画を撮影しているのを見ました。
改造版ではスペースの都合上、規模を縮小して再現しました。
レインボーブリッジ
臨海副都心と都心を結ぶ東京湾のシンボル。
「21043 サンフランシスコ」を参考に制作し、鉄骨感はグリルタイルで演出しました。
東京湾
江戸時代から暮らしと文化を支えた湾。
深さを表現するために、青色のプレートの上に透明水色タイルを貼りました。
富士山
言わずと知れた日本一高い山、富士山。
製品が発売された時は、東京都以外の観光地が再現されていると賛否両論ありましたが、私は東京の街の背景に富士山があるのはとても自然な、むしろ東京らしい風景のように思えたので残しました。
組み方は製品版と同じです。
浅草を代表する観光スポット浅草寺。
都内最古のお寺で、コロナ前は国内外から毎年3000万人以上の観光客が訪れていました。
大提灯は丸プレートの積み重ねで再現。風神雷神の設置されている箇所は側面スタッドブロックで再現しました。
実際の位置関係に近くなるように東京スカイツリーの麓に配置しました。
世界で最も高い電波塔、建造物としても世界で2番目に高い東京の新しいランドマーク。
製品版があまりにも火の打ちどころのない、素晴らしい組み方だったのでそのまま流用しました。
製品版も素晴らしい完成度でしたが、この街に住む当事者として、今回は自分好みに改造しました。
今までミニフィグスケールばかりで作品を制作してきた私にとって、今作は勉強になることばかりでした。スケールが小さい分、パーツの個性が出やすく、それらを今まで以上に意識して制作。また、個々の建造物の完成度だけでなく、それらが集まった時にどう見えるか?どう配置したら映えるか?など、全体のデザインにも気をつけました。
今までとは違う頭の使い方をしたような気がして、新鮮な気持ちで制作することができました。今後はアーキテクチャ作品も積極的に制作したいと思います。